狭い世間と天文界

世間は狭い、天文界はもっと狭い、とよく言いますが、また発生しました! 狭い世間問題。
昨夜、だいこもんから星沼会にメッセージがありました。

「これ、びっくりです!狭いHaフィルター使っていると、赤方偏移の影響で写らなくなるらしいです!」

銀河撮りの名手、kさんのブログに記載があったとのこと。

銀河学校のレポートに「NGC 4567は赤方偏移が大きいため、今回使用したフィルターではHαは捉えられなかった」とあります。

「そんなに赤方偏移するのか・・・」

と思いつつ、銀河学校のレポートを開いてみました。

・・・ん? ・・・やや?

「これうちの娘じゃん」

あれま。出ていたのは娘の名前。4年前に共同研究したレポートでした。高校三年で参加した銀河学校でデータを取得。その後、グループで1年かけて分析してレポートにまとめたものだそうです。一周回ってうちに戻ってきました。赤方偏移にびっくりしている場合じゃない。4年前といえば、私がまだ天体撮影を始める前。Hαと言われてもピンと来なかったのです。さらに調査に使った銀河の一つがM51子持ち銀河。M51は私の撮影デビュー作で、たのしい天体観測でも最もアクセス数の多いPixInsightの基本フローにも使用しています。

「こやつ、私より先に子持ち銀河を撮影していたとは・・・」

現在、事情聴取を続けております。

本日は大学の卒業式。「大学生活でやったことが、少なくとも一人の役にたってよかったじゃん」なんて会話をしています。

ビクセンのR130Sfを小学校のときに買った影響もあるのか、高校までは宇宙一筋だった娘も、大学では地球科学に転向しています。もともと系外惑星といって太陽系以外の系の惑星を研究を目指していました。星の光があまりに淡いため「地球も惑星のひとつなので、地質を研究して系外惑星のことを知る作戦」だそうです。

ちなみに父親はいつも娘の部屋に無断で入っては、教科書を物色しています。

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